各コースの担当教員は以下のとおりです。
　　入門　イリイン・ロマン先生
　　初級　デルカーチ・フョードル先生
　　中級　イリイナ・タチヤーナ先生
　　上級　スレイメノヴァ・アイーダ先生

北大で非常勤講師を務めるサヴィヌィフ・アンナさんは、日本ユーラシア協会北海道連合会主催の全道ロシア語弁論大会で審査委員長をされています。同じく北海道大学大学院メディア・コミュニケーション研究院　ブンティロフ・ゲオルギー准教授とともに、北大の学生を対象として発音・イントネーション指導に関する研究を重ねてきましたが、今年度は他大学の学生にも対象を広げたいとのことで、毎年弁論大会に出場し、素晴らしい発表をしている当校の指導方法に興味を持ったそうです。

調査は主に、指導教員と学生それぞれの視点で見るロシア語の発音・イントネーションの課題や指導方法についてのインタビューとアンケート調査で、ネイティブ・非ネイティブのロシア語教員と２年生の学生が協力しました。
滞在中は授業や放課後の合唱サークル・コール八幡坂の練習を見学したりと、有効な時間を過ごせたとのことでした。この研究成果は日本ロシア語教育学会の学会誌に掲載される予定だそうです。

続いて、イリイン・セルゲイ校長から入学許可証が、全員に手渡されました。
次に「知識へのキー」の授与がありました。ロシア語で“КЛЮЧ К ЗНАНИЯМ“と書かれた大きな鍵は、これから学問の扉を開けるために必要なのは『勤勉』である、という意味が込められ、イリイン校長が「この鍵の使い方がわかりますか？まだわからないと思いますが、ここで勉強するとわかるようになります」と述べ、ロシア地域学科　近藤昌人さんに手渡しました。

「誓いの言葉」では、ロシア語科　櫻井寛人さんが「函館という新しい土地で期待や不安を胸に抱きつつも、新しい仲間と共に日々努力し、実りある２年間または４年間を過ごしたいと思います」と、抱負を述べました。

式の中で、渡辺善行理事長は、「今年の入学生は３人だけとは、みなさんは驚いていると思います。私も驚いた。しかし、これは、みなさんがこの学校であたかも個人レッスンを受けるような恵まれた状況が実現したと考えて、これを利用して栄達してください」、と新入生を激励しました。続いて函館市長　大泉潤様からの祝辞を函館市企画部国際・地域交流長　小坂幸一郎様が代読されました。

教員紹介では教員が演壇前に並び、イリイン校長が一人ひとり、担当科目とともに紹介しました。

当日午後には、「新入生オリエンテーション」が行われ、校舎の利用方法や学習の方法などが説明されました。そして週明けの８日（月）から、早速授業が始まっています。
卒業までの２年間あるいは４年間、この函館校で充実した学生生活を送り、しっかりと知識と経験を身に着けられるよう期待しています。

函館市在住のピアニスト・高実希子さんとスウェーデンのイェーテボリ歌劇場管弦楽団 第２ヴァイオリン首席奏者・田代裕貴さんによる極上の調べをご堪能ください。
５年前にも同様に、このお二人によるコンサートを函館市芸術ホールにて開催し、多くのお客様にご来場いただき、好評を得ました。今回会場は変わりますが、また素敵な演奏が期待されます。

ベートーヴェンのヴァイオリンソナタは、ロシアの文豪トルストイがその曲から着想して小説『クロイツェル・ソナタ』を書き上げたという逸話があります。学生による合唱サークル「コール八幡坂」も出演します。この機会にぜひ、お越しください。

日時：２０２４年６月２８日（金）　　開場１８：００　開演１８：３０

会場：函館市公民館（函館市青柳町12-17）

出演：ピアノ　高実希子
　　　ヴァイオリン　田代裕貴
　　　合唱　コール八幡坂

曲目：チャイコフスキー：懐かしい土地の思い出　作品42

　　　ベートーヴェン：ピアノとヴァイオリンのためのソナタ　第9番
　　　　　　　　　　　『クロイツェル』　イ長調　作品47

入場：無料（ただし未就学児童入場不可）
申込：ロシアムンプリ 大学事務局までこちらのフォームまたは電話（0138-26-6523）にてお申し込みください。

≪出演者プロフィール≫

高　実希子
函館市出身。桐朋女子高等学校音楽科、桐朋学園大学首席、（公財）ロームミュージックファンデーション奨学生として、パリ国立高等音楽院卒業。ショパン国際ピアノコンクールinASIA大学生部門最高位、イル・ド・フランス国際ピアノコンクールドビュッシー特別賞（仏）他、国内外で多数の受賞歴を持ち、ソリスト、室内楽奏者として海外各地から招聘他、著名演奏家と共演を重ねる。2020年ロシアマリインスキー歌劇場（ウラジオストク）にて世界的チェリストのオレグ・センデツキー氏と共演。
令和2年度函館市文化団体協議会青麒章受章。現在、函館ミュージックアカデミー（HMA）講師、函館短期大学非常勤講師、青森県立美術館パフォーミングアーツ推進実行委員会委員。函館音楽協会、クレアシオン、（公財）日本演奏連盟各会員。

田代　裕貴
スウェーデンを拠点とし、イェーテボリ歌劇場管弦楽団（GöteborgsOperans Orkester）第2ヴァイオリン首席奏者、紀尾井ホール室内管弦楽団メンバーとしての活動を軸に、欧州と日本でのオーケストラの客演や室内楽の演奏を行っている。4歳よりヴァイオリンを始め、桐朋学園大学音楽学部卒業の後渡英。2008年ロンドン王立音楽大学大学院にてディプロマを最高位で取得し修了。これまでに、古谷達子、古谷いづみ、小林健次、Natalia Boyarsky各氏に師事。函館では、第1回《高実希子meets田代裕貴》やクレアシオン演奏会等、2012年より毎年多数のコンサートに出演。2019年オンライン casino
２５周年ならびに函館日ロ親善協会設立３０周年記念コンサート『ムンプリ の窓』から、2020年『ムンプリ の窓』から2、2021年『ムンプリ の窓』から3、2023年『ムンプリ の窓』から4に高実希子氏と出演。

今回の巻頭言は、イリイン・ロマン准教授による「ロシア語を楽しむもう一つの方法」です。
どんな言語でも諺や慣用句というものが存在します。言語を学習する中で、この慣用句などを調べると言葉の意味の背景に、その言語を使う民族の歴史や文化を感じることができます。イリイン・ロマン先生のお話をきっかけに、ロシア語の慣用句を勉強してみてはいかがでしょうか。

学生からの寄稿では、３月に卒業した学生の原稿を掲載しています。どんな思いで入学し、勉強を続けられたのか、それぞれがこの学生生活を振り返り、ありのままの気持ちを綴っています。また、コロナ禍前の規模で実施したロシアまつりについての感想を書いた学生の寄稿もあります。ぜひ、ご一読ください。

スモレンスクはロシア西部、ベラルーシと国境を接する町です。古くからナポレオン戦争、第二次世界大戦などで最前線として交戦の舞台となりました。 流れるのはドニエプル川、丘の上には町のシンボルである大聖堂が建っています。
撮影したのは2023年5月です。澄んだ空に白い雲、牧歌的な町の風景と川面に映る教会がとても美しく、印象的でした。

修了式ではデルカーチ・フョードル副校長から受講生一人ひとりに修了証書が手渡されました。各コースの担当講師から講評では、一年間の努力を讃え、これからも勉強を続けてください、とメッセージが送られました。
修了式の後には、受講生と担当教員全員でピロシキを食べながら懇談の時間を4年ぶり設けました。１年間の成果を振り返り、他のコースの受講生とも情報交換を行いました。受講生の多くが来年も継続して受講される予定で、嬉しい限りです。

本校のロシア語市民講座は、受講生の学習期間やレベルによりコース分けされています。現在、令和６年度ロシア語市民講座受講生を募集しており、まったく初めてロシア語を学ぶ方のための入門コースの募集も行っています。入門コースの募集は、１年のうちで５月の開講時のみとなっておりますので、興味のある方は是非この機会にお問い合わせください。詳しくはこちらの要項をご覧のうえ、事務局までお申込みください。
本校のロシア人教授陣と一緒に、楽しくロシア語の勉強を始めてみませんか！